葬儀では、故人の霊を慰めるとともに会場を飾るために、故人の親族や知人などが供花を贈ることが多くあります。菊やユリ・ランなどの花を大きなカゴや足つきのフラワースタンドに盛り付け、花の後ろの中央に贈り主の個人名や「親戚一同」・「子供一同」などのような贈り主が分かる札を取り付けて贈るのが一般的です。
仏式の葬儀では多くの場合、会場に祭壇が用意されます。野辺送りで使われた輿を意味する伝統的な白木祭壇や、菊で波のような模様を描いたり、多くの花で美しく飾られたりすることもある花祭壇がありますが、贈られた供花はそれらの祭壇の左右にバランスよく配置されます。
スタンドや盛り花の飾り方はただ並べているだけではありません。並べる順番には決まりがあり、並べ方を間違えると失礼にあたることもあるため、注意が必要です。基本的には、故人との関係が最も近い人・喪主が祭壇の右側の上部、次に近い人が左側の上部というように並べられ、故人との関係が近い近親者や親族がもっとも中央よりとなり、会社関係や知人などは外側に配置されます。
そのため上司や社会的地位の高い人から贈られた供花であっても、故人との関係により外側や下側に置かれることになります。